筆跡診断士の人事担当者から見る手書きの履歴書

履歴書

普段、会社員をしながら書道の活動をしております。
職場では人事部門に所属しており、昨年(2022年)春から新卒採用を行い、6月頃採用活動が一区切りついたところです。

昨年は専門学校で手書きの履歴書の書き方講座を開催させて頂きましたが、普段手書きの活動をしていることもあり手書きのものには思い入れがあります。

2019年暮れ頃から新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、新卒採用はオンライン化が進み会社説明会から面接までオンライン、エントリーシートは電子データ提出が一般的となりました。

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オンライン化が進んだとはいえ、採用側としては一度も会わずに学生へ内定を出すことは難しく、最終的には複数回ある面接の後半は対面での面接を実施します。
また、ナビサイトを利用する就職活動が主流となり、履歴書やエントリーシートはWeb入力が増えました。

その一方で、一部の官公庁や裁判所の履歴書やエントリーシートがPCから手書きに戻っているそうです。
また、人材紹介会社の方によると、中途募集の際に企業から手書きの履歴書を求められる機会が2022年頃から増えている印象だそうです。

私見になりますが、オンライン化・デジタル化は確かに効率は良いのですが、最後はやはりアナログ・リアルが大事なのではないかと思います。

業界や職種により差はあると思いますが、業務の大半は人と人ですし、事務所などで対面での仕事をする場合、オンラインだけで決めることはできずアナログによる選考は必要だと思います。

私自身、現在の職場の最終的な決め手は直感といいますか「この会社で働いてみたい」と思ったからでした。
面接時の会社の雰囲気や社員の方の様子(挨拶程度でしたが)、面接官の印象の影響が大きく、直感=五感から得られる情報ということができると思います。

訪問をして担当者に会う、会社の雰囲気を感じるという、リアルな体験というのは今後もなくならないなと感じます。

前置きが長くなりましたが、電子化によりますます不要論も多い履歴書(またはエントリーシート)はではありますが、私は、履歴書は手書き派です。
筆跡診断士ということもありますが、筆跡診断抜きにしても、履歴書をどう書くのかには個性が表れます。

例えば、ほとんどの方が最初に書く「氏名」欄。

通常は枠の中にバランスよく、適度な大きさで、字は等間隔に書く方が多いと思います。
しかし、実際には「前寄りに書かれる方・バランスよく書く方、前が空いて後ろ寄りに書く方」がいます。

前寄りに書く方は、前のめり!といいますか、積極的な行動を起こすのが早い方の特徴。
とりあえず1文字目を書いてから、残りのスペースを見て書くため、結果的に前寄りに。

中央にバランスよく書く方は計画的。(通常はこう書きたい)
ここぞという場面では、きちんと周りを見て準備をするタイプです。

前が空き、後ろ寄りになる方は、慎重派もしくは石橋を叩いて渡らない(かもしれない)タイプ。
バランスよく書こうという意識がありますが、予定していた書き出し位置が心配で少し後ろによってしまい、結果的に名前が右に寄ってしまいます。

私の印象では、前寄り:中央:後寄り 4:4:2 くらいの割合です。
もちろん、業界や応募職種等により、割合が変わることはあるのですが、私が診断させていただいた方々を平均するとそんな印象です。

氏名がバランスよく書かれていたとしても、志望動機や趣味・特技欄のフリースペース部分があれば、同様に書き出し位置のチェックが可能です。

筆跡診断を知らない人事担当者の方でも、手書きの字に性格が表れるという方は多いです。

履歴書は1枚書くのに30分~1時間程度かかりますので、見る(読む)側もしっかり内容を精査します。
同時に、どんな個性がありそうなのか、そんな部分を手書きの個性から判断もしています。

私も就職活動の際は手書きの履歴書を書きましたが、手書きは大変です。
でも、手書きの印象の良さが最後の決め手になることもありますので、私は重要なツールだと思います。

そして、手書きの履歴書の書き方を通じて、就職希望者や人事担当者の力になっていきたいと思います。

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